大人の歯列矯正では後戻り・失敗を防ぐリテーナーが有効

大人の歯列矯正にはリテーナーが有効

歯列矯正はブラケットなどの矯正装置によって歯を動かしたあとが肝心です。そのままでは後戻りが起きてしまうため、保定期間を設けています。この期間に威力を発揮するのが保定装置・リテーナーです。

矯正した歯並びの後戻りを防ぐ

ブラケットなどの矯正装置によって目的の位置に歯を移動させることに成功しただけでは、矯正治療は成功したことになりません。その位置に完全にとどまるまでは治療は続いています。保定期間には専用の装置を装着して後戻りを防ぎます。

歯列の後戻りが起きる原因

歯列の後戻りが起きるのは矯正のメカニズムから考えると当然のことともいえます。歯列矯正では、歯を支えている骨が溶け(吸収され)て歯が移動し、移動先で新たに骨が固まる(形成される)ことで固定化されます。従って、移動したばかりの歯を支えている骨がしっかりと強くなるまでは、後戻りが起きる可能性が高いのです。

後戻りに有効なリテーナー

後戻りを防ぐために使用する装置がリテーナーです。

リテーナーの種類

ベッグタイプリテーナー

取り外し可能なリテーナーで、一般に良く使われています。歯の表面をワイヤーが、裏面をプレートがおさえます。

クリアリテーナー

取り外し可能なマウスピースの形状をしたリテーナーです。透明色なので見た目も悪くありません。保定力の点では他のリテーナーより若干落ちますので、常用には向かないタイプです。

フィックスリテーナー

歯の裏側にワイヤーを固定するリテーナーです。数種類あるリテーナーの中で最も効果の高いものです。ただ、取り外しができないのでメンテナンスはしっかりとやらなくてはいけません。

その他にもリテーナーはありますので、必要に応じ歯科医と相談して使用できます。

リテーナーの使用期間

リテーナーの使用期間がどのくらいか一概にはいえませんが、目安としては1年程度から矯正装置を装着していたのと同じくらいの期間といえます。後戻りが起きる原因を考えればわかりますが、リテーナーを外すのは土台がしっかりしてくるのを待つ必要があります。
そのため人によって保定期間に違いがでてくるのです。
後戻りの可能性が小さくなってきたところで、徐々に使用頻度を下げることもあります。完全に後戻りの心配がなくなったところでリテーナーの使用を終了し、矯正治療も終了となります。

リテーナーをしっかりと使うことが重要

どのリテーナーを選ぶかはライフスタイルも含めて歯科医と相談の上決めると良いでしょう。どれを選ぶにしても、しっかりと決められた方法・時間で使うことが重要です。